医療費控除で領収書が不要になる?捨ててもいい?明細書は提出?

 

1年間の医療費が高額になった場合は、所得税の控除が受けられる医療費控除。

恩恵を受けている人も多いですよね。

最近の税制改正大綱で医療費控除について、提出する必要書類が変わりました。

いつもの申告しているから慣れてるわっていう方も、新しいルールはご存知ですか?

今日は、税制改正で何が変わったのか、今後はどうすればいいのかについて詳しくご紹介します。

おススメ! 確定申告の医療費控除金額はいくらからで何年前まで遡れる?対象になるものは?

 
  

医療費控除で領収書が不要になる?いつから?

税制改正で大きく変わったのは、医療費控除申告の際の領収書の取り扱いです。

今まで領収書はすべて添付して申告しないといけませんでしたよね(交通費など一部例外あります)

e-Taxで申告していた人は添付売る必要はなかったんですけど、紙で申告する人は必須だったし、実際に皆さん提出していたと思います。

それが平成29年分(2017年分)の確定申告から、紙で申告する場合も領収書提出は不要となりました。

2017年分ということですから、2018年(平成30年)1月1日以降に提出するケースということですね。

ただし、領収書の代わりに明細書の提出は義務化されましたよー!

明細書っていうのは、医療費控除の申告をしている医療費の内容を一覧にまとめたものです。

誰が、どこで(病院や薬局名など)、何のために(診察、医薬品購入、介護、交通費など)、いくら支払ったのかが記載されています。

領収書が数枚しかない場合は明細書がなくてもすぐに分かりますが、1年分ですから何十枚にもなる人も多いんですよね。

その場合はこの「明細書」を使って、分かりやすくしていたって方が多いハズ。

で、この明細書が領収書の代わりに提出必須となったわけです。

もの凄い劇的な変更というわけではないので、特に混乱はないかと思います。

領収書を整理して分かりやすく貼りつけたりする作業が減るって考えたら、喜ぶ方も多いんではないでしょうか(笑)

 

医療費控除で不要になった領収書は捨ててもいい?

では、提出する必要がなくなった領収書はどうすればいいんでしょう?

もう使わないんだから捨ててしまってもいい?

いやいや、ダメですよ!

医療費控除に限らず、確定申告で税金の計算に必要とした書類って一定期間の保管義務があるんです!

医療費控除の領収書の場合、5年間の保存義務があります。

大抵の場合は、5年間一度も引っ張り出されることなく終わると思いますが、たまに税務署から連絡が来る場合があります。

単に確定申告で提出された書類で不備があったとか、質問や確認のためっていうことがほとんどですが、調査や監査が入ることだってゼロではないですよね。

税務署から連絡があった時に、領収書の提示や提出が出来ないと困ったことになってしまうので、必ず保管しておいてくださいねー!

大事な事なのでもう1回言いますね。

確定申告で領収書の提出は不要となりましたが、5年間の保存義務があるので捨てないでください!

 

確定申告の医療費控除申告で明細書は提出必須?

今までの医療費控除の申告では領収書の提出は必須で、明細書は必須ではありませんでした。

領収書が大量にある場合は、明細書もほぼ必須でしたけどね(;^ω^)

さっきも↑で書きましたが、今後は明細書の提出は必須となります。

例え領収書が1枚しかなかったとしても、明細書が必要です。

ただし例外があります。

加入している健康保険組合によっては、定期的に「医療費のお知らせ」(名前は組合によって違うことも)が届きます。

ここには被保険者や扶養家族が支払った医療費についての詳細が書かれています。

これを確定申告で提出すれば、その分についての明細は提出不要となります!

ただ注意してほしいのは、ここに書かれている支払い内容は保険証を使ったときの分だけです。

ドラッグストアで購入した市販薬や通院時の交通費などは、当然書かれていませんよね。

その分はちゃんと明細書を添付してくださいね(^▽^)/

「医療費のお知らせ」が届く頻度や方法は、組合によって変わってきます。

1年に1回全員に配布するところもあれば、数か月に1回の配布、インターネット上で確認できるところなど様々です。

また配布対象者も、対象期間中に一定金額以上の医療費を支払った人だけに渡すっていう組合もあれば、全員に配布するところもあります。

国保の方は自治体に、サラリーマンの方は会社の担当者に聞いてみてくださいねー(”ω”)ノ

 

医療費控除で領収書が不要になる?捨ててもいい?明細書は提出? ―さいごに

確定申告をする時に領収書をぺたぺた貼りつける作業って、地味に面倒ですよね。

その手間が2018年の確定申告(2017年分)からはなくなりますヾ(*´∀`*)ノ

ただし、領収書そのものは5年間の保存義務がありますので、絶対に捨てないで取っておきましょう。

 
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