確定申告の給与収入と所得の違いって?計算方法は?サラリーマンの場合

 

年末調整や確定申告が近づいてくると、給与の収入とか所得っていう言葉をよく聞きますよね。

サラリーマンの場合はお給料を貰っていて、普段は会社が税金の計算もしてくれるのであまり意識しないんですよね。

今回はお給料の収入と所得の違い、どうやって計算するのかについて、給与を貰っているサラリーマンの場合に注目してご紹介しますね。

 
  

サラリーマンが確定申告する時の給与収入と所得の違いって何?

ものすごく簡単に言ってしまうと、会社からお給料として支給される金額が収入でそこから経費などを引いた残りが所得です。

そして所得税はこの所得に対してかかってきます。

え?経費?サラリーマンなのに経費を計上できるの?今まで申告してないよ!?

そう思った方、落ち着いて!(笑)

ではもう少し詳しく説明しますね。

 
収入は額面

給与って言うのは毎月の給与や賞与のことです。

税金を引かれる前の金額を額面、引かれた後を手取りって言いますよね。

この額面が収入だと思いましょう。

ただし収入として含まれるものと含まれないものがあるんです。

本給、時間外手当、休日出勤手当、営業手当や職務手当、家族手当、住宅手当などは含まれます。

通勤手当(1か月15万円まで)、出張の時の交通費やホテル代などは非課税扱いなので含まれません。

社内規定で慶弔金などが支給される場合、こういったものも収入には含まれません。

ただ、ここで気をつけないといけないのが、収入に含まれないものであっても会社からの支給方法によっては収入とみなされてしまうんです・・・。

例えば、通勤手当や出張の時の交通費を本給に組み込んでしまっている場合。

こうなると通勤手当なども本給とみなされて収入扱いとなってしまいます。

本来は非課税で税金の計算には関係ないハズなのに、課税扱いになってしまうんですね。

となると、その分所得税が増えてしまう可能性が出てきます。

確認する方法は簡単、給与明細をみることです!

会社によって明細の様式は違ってきますが、支給額の欄に「課税合計額」と「非課税合計額」っていう欄があるハズ。

そこで交通費などがちゃんと非課税扱いになっているか確認してみましょう(^▽^)/

 
サラリーマンにも経費がある

収入と所得の違いを理解するには、経費についても知っておかないとややこしくなるんですよね。

まあ、経費って言うのが何かはご存知だと思います。

事業や仕事をするうえで必要と認められた出費の事ですよね。

中小企業の社長さんとかフリーで働いている人なんかは、経費で落とせるから節税できるなんてよく言いますけど、サラリーマンにも経費はあるんです!

ただ個人事業主なんかと違って、収入によって経費が一律で決められているんですよ。

年収が幾らからいくらだったら、経費はいくらっていう風に。

これを給与所得控除って言うんですが、個人事業主などとは決定的に違う部分ですね。

 
所得が最終的な課税額

収入から経費を引いて残った金額が所得となります。

で、この所得額が所得税や住民税を計算する時の課税額となるんですね(”ω”)ノ

 

サラリーマンの場合は経費の金額は決められているので、ふーんそんな仕組みなんだーっていう程度でオッケーです!

でも収入と所得の意味の違いは、しっかり理解しておくことをおすすめします!

じゃないと確定申告などで所得額を書くべきところを、間違えて収入額を書いてしまって税金を多くとられたーなんてことに(;”∀”)

ま、税務署の方で気付いて指摘してくれることも多いですけどね(笑)

 

所得と収入の計算方法はどうやるの?サラリーマンの場合は?

では実際にサラリーマンの所得をどうやって算出するのか。

収入から所得をはじき出すための計算方法です。

これは実に簡単。国税庁に計算式が載ってるんですよね(笑)

1/1~12/31の収入合計額給与所得控除後の所得(所得税の課税対象額)
1650,999 0円
651,0001,618,999 収入-65万円
1,619,0001,619,999 収入×60%-2,400円
1,620,0001,621,999 収入×60%-2,000円
1,622,0001,623,999 収入×60%-1,200円
1,624,0001,627,999 収入×60%-400円
1,628,0001,799,999 収入×60%
1,800,0003,599,999 収入×70%-18万円
3,600,0006,599,999 収入×80%-54万円
6,600,0009,999,999 収入×90%-120万円
10,000,00011,999,999 収入×95%-170万円
12,000,00020,000,000 収入-230万円

 
この表の右側の計算式を使って出てきた金額が、所得=課税対象額っていうことになります。

例えば1年間の収入が400万円だったとしますね。

これにあてはまる計算式は、「収入× 80%-54万円」(下から4行目のライン)になりますよね。

つまり、400万×0.8-54万=266万円なので、年収400万円の人の所得は266万円です。

この266万円をベースにして扶養控除や保険料控除などが適用されたうえで、最終的に所得税の金額が決まるんです!

ね、所得を出すのは意外と難しくないでしょ?

ちなみにこの表では収入が2,000万以下の人しか対象ではないですが、2,000万を超える収入の人はサラリーマンでも年末調整は行わずに確定申告をしないといけないっていう話を以前しました。

なのでちょっとまた話が別になってくるんですねー。

おススメ! 年末調整をしたら確定申告はしなくていい?両方必要なケースは?

 

確定申告の給与収入と所得の違いって?-さいごに

いかがでしたか?

難しい言葉をいろいろと使ってますが、収入と所得の違いってそんなに難しくないんですよね。

課税対象の収入から経費を引いた残りが所得だと覚えておいてください!

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