胃や食道などのレントゲン検査でバリウムを飲む経験は、誰しもあると思います。バリウム検査の後の便は特殊なので、「詰まったらどうしよう」「トイレが流れなくなる」と心配になりますよね。今回は、バリウム後トイレが流れない際の解決方法について、調査しました。
バリウム後トイレが流れない!
健康診断などでバリウムを飲んだ後、腸の中で固くなる前に下剤を飲んで、早く出さないといけないと説明されると思います。その後トイレで用を足したものの、「トイレが流れない!」とピンチに陥った経験があるのではないでしょうか。
バリウムが入った排泄物は、硫酸バリウムという金属が含まれているので、すぐに凝固する性質があります。そのため、通常の排泄物よりすぐに固くなり、水の3.5倍ほどの重量を持ちます。よって、バリウムを出しても、水面に浮かばず、便器内に沈殿して、流れなくなってしまうのです。また、排便した際に便器の壁面に付いてしまい、なかなか取れないというケースもあります。
バリウム後トイレが流れない際の解決方法は?
便器内に残ってしまったバリウムは、どのように対処すれば良いのでしょうか。以下、3パターンを紹介します。
わりばしで取り除く
オーソドックスな方法が、わりばしではがして取り除く方法です。便器内に付いたバリウムをわりばしでほぐしながらはがせば、取り除ける場合があります。注意点としては、わりばしで便器を傷つけないように、力を入れすぎず慎重に剥がしていきましょう。少量のバリウムですと、わりばしでは難しいので、以下の方法を試してみてくささい。
手袋とトイレブラシ
使い捨て手袋を使って、直接便器内に腕を入れて、バリウムの固りを取り除きます。わりばしよりも確実でスムーズですね。固りがある程度取れたら、トイレブラシでバリウムをこすり落とします。少量の残骸程度のバリウムでは、トイレブラシでこすり落とせます。金属製のタワシや固めのブラシですと、便器に傷が入ってしまうので、トイレ用の柔らかいブラシがおすすめです。
ぬるま湯で流す
バリウムが固いままへばりついているときは、ぬるま湯でバリウムを柔らかく溶かす方法もおすすめです。熱湯にしてしまうと、陶器が膨張して割れる原因になるので、50℃以下のぬるま湯が適しています。バリウムに直に熱湯をかけると、便器内の水がにごって、バリウムが溶け出しているのが分かります。だいたい4、5回かけることで、バリウムがほとんど溶け出すと思います。
バリウムにパイプユニッシュは効果ある?
パイプユニッシュは、キッチンなどの排水溝の掃除にとても便利ですが、バリウムには向いていません。パイプユニッシュは、キッチンや洗面所などの排水口など、ドロドロとした汚れに効果があります。
このドロドロ汚れは、皮脂や石けんのカスなどがあわさっているものです。パイプユニッシュは、そういったものを溶かすことはできますが、バリウムや排泄物を溶かすことはできません。パイプユニッシュの本体にも、「トイレつまりには効果が期待できません」と書かれています。そのため、先ほど紹介した方法を試すのが良いでしょう。それでもどうしてもトイレが流れない場合は、専門業者に依頼するのも一つの手です。排水管や奥などにつまっていれば、自力で取り除くのは難しいですね。アパートやマンションなどの賃貸物件の場合は、大家さんや管理会社に相談しましょう。
まとめ
今回は、バリウム後トイレが流れない際の解決方法について、紹介しました。バリウムはすぐに固まってしまうので、無理やりこするのではなく、割りばしや手袋で塊を取り、お湯で溶かしてやさしくこするのが効果的のようです。パイプユニッシュも一見使えそうですが、トイレつまりやバリウムには期待できないようですね。